「あ、あれぇ?」


夜になったら皆で花火をするはずだった。



「「「花火を忘れた?!?!」」」



花火当番だったサク君が花火を忘れたらしく、誰かが花火を買いに行くはめになった。



「「「「じゃんけんぽん!!!!」」」」




「サクがちゃん花火買ってきてれば良かったものを…。」



千代ちゃんは嫌々言いながらも財布を手に花火を買いに行こうとする。



女の子1人は危ないよね。うん。



「千代ちゃん!あたしも一緒に…。」



「千代!俺も行くよ!!」



サク君の声があたしの声をかき消した。



「忘れたのサクだし、あんた一人で行けばいいじゃない?」



「それだと意味無いんだよ!」



「サク意味わかんなーい。」



サク君はあたしの横へ来て言った。



「なあ、苺花。」



さっきまでおちゃらけてたサク君は真剣な表情でなんだか気持ちが落ち着かない。



「俺、千代に告白してくる。」



「…!…そっか。頑張って!」



そう言ってあたしはサク君の背中を押した。



「おう!千代行くぞ!!」



「サクうるさい。行くよ。」