3番通りというのは旧市街の中でもなにかと賑わっている所ではあるが 機械化が進んでいる新市街の無機質さを嫌う人間味溢れる酒飲みが多いと言えるだろう。通りをみれば酔いつぶれた人間たちがわんさかいる。

…カツンッ カツンッ カツンッ

その日の労働を終えた酒飲みたちには聞きなれないハイヒールの乾いた音が響く。

異様な雰囲気に酔いつぶれたものでさえも
チラッと視線をむけようとする。

ポルタ旧市街3番地に現れたのは
つやつやとしたら黒髪で赤いハイヒールと黒レースであしらわれているチャイナドレスのデザインを思い浮かばせるような服を見にまとう1人の少女である。

もう一度言おう。ポルタ旧市街3番地は「酒飲みで賑わう通り」だ。10代の女の子がいるような場所ではない。となるとどうなるかは想像つくだろう。
案の定 酒飲みたちが絡むのである。

「お〜どうした〜嬢ちゃんこんなところで。」

少女は何も答えない

「俺たちとあそびたくなっちゃったのかな〜??」

ニヤニヤと酒臭い息を撒き散らしながらゾロゾロと集まる酒飲みたち。

一向に何も答えない少女にキレたのだろう

酒飲みたちが手を出し始めようとしたその時…