「野口、の、の」

必死に私の名前を探す。由詠も、

「たあやあまあ、田、田」

口開けてアホみたいに探している。

「「あ、あった!」」

「えー、俺真央と別のクラスー?」

どうやら由詠3組、真央2組で離れてしま

った様子。

「ん、そうみたい。」

すんなり返すと、由詠はぶすくれて

「俺真央と同じクラスが良かった・・・」

残念がってる?と思ったのもつかのま

「誰に宿題見せてもらえばいいんだよ」

「そ〜ゆう事かいッ!」

とりあえずツッコンでみる。

実をゆうと私も結構由詠を頼っていたり

する。でも友達を作るのは得意分野だ!

「よぉーしっ!!」

1人でも頑張るもん、可愛い友達今日1日

で作ってみせる!見てろよ、由詠!

「1人で何ゆってんのホラ教室行くぞ」

「あ、待ってよー!」

慌ただしく教室へ向かい、廊下で由詠と

別れる。

「また後でねー。」

にこやかに手を振る私に、

「おー、腹の音鳴らすなよ!」

ニヤニヤしながら言い放つ由詠。

鳴らすもんか!何て思いながら私は

教室のドアを開けた。