‥‥何だ?

私は今の状況に戸惑っていた。

試合が終わって由詠に悪態をつくつもり

で、2人の所へ行ったらこのザマだ。

由詠も薮君も全く喋らない。

「あ、あたしちょっとトイレ!」

ゆきが逃げる様に言い出したから

「この状況でトイレとかありえる!?」

私は離すもんかと腕にしがみついた。

「今の状況耐えられ無いって~!」

「だからって置いてくのはダメ!」

私達が2人でコソコソしていると由詠が

「トイレ行ってこいよ、まおが漏すかも
だからな!笑」

「漏らす訳無いでしょー!?」

急にいつものペースに戻って少し動揺し

てしまった。恥ずかしくってチラッと薮

君を見た。

ぷいっ

‥‥え?今の完璧目ぇそらされたよね?

待って、私何かしたっけ?由詠がさっき

ヘンな事ゆったから?

「ゆ‥‥の‥‥かッ‥‥」

私が蚊の鳴くような声でつぶやく。

「え?ごめん、何て?」

「由詠のバカっ!」

そうゆうと私はどうしたらいいかも分か

らなくてゆきの手を引っ張って更衣室


へ走った。

「は?ちょ、どしたの?」

更衣室に着くなりイキナリ泣き出した私

にゆきはかなり困っている様子。

私自身何で泣いているのか分からない。

薮君に冷たくされて傷ついたの?

由詠にからかわれたから?

それとも薮君に冷たくされたのが由詠の

せいって決めつけて怒ってるの?

全部違う。私は私自身の醜さが嫌になっ

たんだ。ああ、神様。何で私は薮君1人

にこんなに執着しているのだろう?

何で?、が沢山募る中私は大変な事を

しでかした事を思い出した。

「由詠にあたっちゃった‥‥」

一応ケンカだよね?謝らなきゃな‥‥

私と由詠のケンカはいつもそう、私が

一方的に怒るか八つ当たりするかだ。

私はプライドが高い?のか何なのか、

謝るまでに時間がかかる。

とりあえずジュースでも持ってさらっと

謝ってみようかな?多分無理だけど、

由詠はどんなに不器用な謝り方でも

「気にすんなって」と笑いながら許して

くれる。私はジュースを取り出すと

3組へ走った。