* ウソツキ *


「まだ…整理出来ない感じだね」
彼がボソッとつぶやく

「うん…ごめんね」

「いや、良いんだけどさ。ほら明るく行こう
園田の横、空いてますよ?」
いつものテンションで話してくれる彼の優しさが今は少しだけ酷だった。

「うっさい…もう…そのその平常運転すぎだよ」
「それだけが取り柄だからねぇ」

とりあえず行く宛もなく話をしながら歩き続けた。

「あのさ…そのその自身の気持ちってどうなのかな?」
「え?俺の気持ち…?」
「うん、素直な気持ち」

「素直になるの苦手な臆病なんで…」
「それは知ってる。臆病で気まぐれで
なんでも溜め込んで隠そうとする…」

彼が小さく笑った
「すっげ…俺、隠し事出来ないね
じゃあさ、もう…俺の気持ちも見抜いてるのかな?」
「これは私の憶測だよ?
正直言って、そのそのがあれだけ興味無いを
公言してる以上、生半可じゃ通じないって思ったんだ…
だからね、私はね。あの時…そのそのに
気づいてもらえた時点で勝った。って思ったよ」

また、彼は小さく笑う。

「ホントに凄いよ。よく人のこと見てるね」
「で、そのその自身の気持ちは…?」