* ウソツキ *

「でさ、宮田さん…」

「ごめん、帰る…舞夢、また誘って」
私は涙の溢れる目を力いっぱい擦ると事務所を飛び出した。

エレベーターに乗り、ビルを出て
最寄り駅まで一気に走る。
改札に着いた時、少し気持ちが落ち着いた
本当は全部聞くべきだった。
ただ、何も整理のついてないまま
お別れを認められる余裕は持ち合わせて居なかった。

「こっ…心暖っ!」
後ろを振り返ると舞夢が追いかけて来てくれていた。

「ひっさびさに走った…はぁ…」
大きく肩で息をする舞夢。
その姿を見るだけで、必死に追いかけて来てくれていたことが分かる。

「舞夢…ごめんね、せっかく誘ってくれたのに」
「そうじゃなくて!ラーメンはいつでもいいよ
いいの…?そのそのと話しなくて。
そんな気持ちのまま、そのそのとバイバイ出来るの?
今、戻れないならメールでもした方がいいと思う。
心暖がゆっくり考えて決めていいと思うから
それだけ…言いに来た」

「ありがとう…考えてみるね」

私は舞夢と別れるとケータイをひらいた。
彼のアドレスを呼び出しメール作成画面をひらく。