君が分からない

「おい。」








「やめて、触らないで」








「だから……」







「イヤ!離して!」








「可憐!」










蓮君は不意に私の名前を呼んだ。









私は黙り込んでしまった。









だって付き合ってる時に名前で呼ばれたことは一度もないから。









「可憐、話を聞け。」






「イヤ……」






「いいから話を聞け」





「イヤって言ってるでしょ!」






私は掴まれた手を思い切り振りほどいた。






「可憐……」






「もう……やめてよ……それじゃ、また蓮君を縛っちゃう……苦しくなっちゃう……だから別れたのに。」











つい本音が出てしまった。









蓮君は固まっていた。









当たり前だ。








目の前でどうでもいい女が自惚れてるんだから。