教室に戻る途中、予鈴が鳴った。



焦った私はガムシャラに走り、教室に戻った。




教室へ戻ると、授業はもう始まってた。


先生は私を見てこう聞く。



「桜木さん、どうしたの?遅れて授業に参加するなんて珍しい。」



私は慌てて、口実を作る。



「えっと......すいません。トイレ行ってました。」



先生は納得したみたい。


「桜木さん、もう座っていいわよ。」

言われた通り、椅子に座る。




そして、いつもと変わらず授業が始まった。




~下校時間~



私は係の仕事で教室に残ってた。


係の仕事を済ませると、通学鞄にペンケースを入れた。



やけに静かだなとか、思って周りを見回してみると、


教室には、リュウだけだった。



なんか気まずい......





私は通学鞄を持って椅子から立ち上がろうとすると、



リュウが私のもとへ来る。



「何か用ですか?」





リュウは私に言った。



「お前、イジメられてんだな。」



「永井くんには関係ない。」



私は学校では、“永井くん"と呼ぶようにしてた。


リュウって呼んでるといろいろと面倒なことが起こるから。






それで、私は帰ろうと、教室を出る。


「ふーん。このままだと、辛い思いすんぞ。」

と、胸に突き刺さった言葉。




「うるさい!」



私は、リュウから逃げるように家へ帰った。