俺は大きく息を吸って、息を吐く。

「ごめん。俺、もう佐奈とは付き合えない。」

佐奈の口から想像もしてなかったような言葉が飛び出した。
「そっか。そうだろうね。」

「別に、佐奈が嫌いになったワケじゃないんだぞ。」


「わかってるよ。リュウには好きな人が居るんでしょ。」
と、空を見上げて、涙が零れないようにする佐奈。


佐奈は俺の目を見て言う。
「本当の恋、実らせてね。」

佐奈の目には涙が1粒1粒と零れ落ちてた。

でも、もう俺、佐奈の涙拭うことは出来ない。

「本当にごめん......」

「これ以上、彼氏でも無いような人に涙は見せられないから。だから早く帰って。」

俺は言われるがまま、帰った。



佐奈と別れて、二日三日経った頃、俺はClubにアイツが入って来るのが見えた。

見覚えのある顔、と思えばアイツだったから驚いた。

アイツはポケットからあるものを取り出した。それはマジでヤバい物だった。