私の嫌いな永井くん


もしかして、はぐれたのか?

俺は佐奈たちに言った。
「ちょっと、俺、財布何処かに忘れたみたいだから、探す。」

そう言って、走って優花の所へ行く。

「優花、何やってんだよ。」

「ゴウちゃんとはぐれた。」
その時の優花の目には涙が今にも零れそうだ。

俺は優花の手を握り、
「ほら、手、繋げ。はぐれるだろ。」
一言、言って、人混みの中から抜け出す。

自動販売機から、コーラを二つ買った。

コーラを優花に手渡す。

俺は自分のコーラをプシュと開けた。

優花もプシュを開ける。

優花は飲みはじめた。
「ブファー!美味しいっ。」

俺は笑いながら言った。
「優花、ゴウちゃんとはぐれたんだろ。はぐれるとか、ガキだろ、マジで。」

「しょうがないでしょ!人混みの中なんだから!」
眉間にシワを寄せた優花。



泣きそうだったあの目は今には笑っていた。