「ヤッホー!優花だよね?」

この声は万理の声だ。
それにしても、声を聞く限り、異常にテンションが高い。

「万理、落ち着いて。何があったの?」

「私ね、昨日、放課後にノート買いに行こうと、文具屋に行ったんだけど、たまたまケイがその文具屋さんに居たんだよね。私、その時、ノーメイクで服とか、ダサかったから、声かけられなくて......そしたら、ケイが私に気づいたらしくて、私に声かけてくれたんだ!その時に、『俺はデートの時の万理より今の万理が好きだよ』って言ってくれたんだ!」

凄く高いテンションで喋る万理。

「そうなんだ......良かったね......」

私は素っ気ないリアクションをした。

「優花、前、言ったよね。『ありのままの万理を認めてくれる』って。優花の言った通りだった。ありがとう。」

ありがとう......久々に言われたな......

少し嬉しかった私。



万理は焦ったように言った。

「ごめん!キャッチ入った!バイバイ」

そして、電話は切れた。