数時間後......

サクヤは俯いて、私に謝った。

「ごめん、優花は心の準備出来てないのにこんなことしちゃって。」

何で謝るの?謝らなくていいのに。

嬉しかったよ私。

数時間前には、初体験の相手がサクヤだって、思いもしてなかったけど、
初体験の相手でサクヤで安心した。

サクヤは私を思いやってくれた。

だから、私の初体験は愛があったんだね。

「私、サクヤが初体験の相手で良かったって思ってるんだ。」

そう言って、私は微笑んだ。


無意識に見た窓の外。

外は真っ暗、もうそろそろ帰らないと....

「サクヤ、私、帰るね。もう夜だし、流石にお兄ちゃんも心配するから。」