しかし、私たちが笑いに包まれてるのに、ケイは笑わない。
私はケイに聞いてみた。
「ねえ、高沢くん、どうかしたの?今日、テンション低いけど......」
ケイは突然、万理に言った。
「俺、こんな万理嫌いっ!そのメイク、おかしいよ!俺、中学生の頃の万理が好きだった。」
そう言って、ケイは部屋を飛び出して行った。
やっぱり、ケイも昔の万理が好きなんだ。
気まずい状況で、私たちもカラオケから出て行った。
何も喋らない私たち。
万理は指を指して言った。
「今日はごめん。私、道、あっちだから、バイバイ。」
と、歩いて行った。