そして、連れて行かれた場所は、街中の美容院。




ガラス張りの壁に美容師さんの姿が見える。



リュウは早速、店内に入る。




“カランカラン"と、ドアが開ける音がした。



美容師の見習いらしき人が、言った。

「いらっしゃいませ。
カット、それとも、カラーどちらにいたしますか?」



唐突に聞かれた私。

「えっ??えっと......」




焦ってると、リュウは私の代わりに答えた。



「あの、コイツを可愛く、イメージチェンジさせて。」

この答えに対して、困り果てる美容師の見習いさん。




そのとき、店長らしき男の人がやってきた。


「あら、隆斗くん!今日はどうなさったの?」


隆斗くん?リュウの知り合いなのかな?

しかも、この店長さん、オネエっぽい口調なんだけど......



リュウは言う。

「店長さん。コイツを可愛くイメチェンして。」



店長さんは手を組み、自信を持って言った。



「任せてちょうだい!それにしても、地味なコね。」

と、私の眼鏡を取り外した。