『悠ー?おーい、置いてくぞ〜』
玄関で僕を待つ兄さんの声
でも僕は今日学校にはいかない
「今日は遅れていくから先行って」
『はーい!!遅れすぎんなよ〜』
兄さんを見送った後
僕は着々と準備を進めた
《ピピピッ…ピピピッ…》
携帯の着信が鳴った
「…可奈?」
これまた予想外だったが
通話ボタンを押した
「もしもし?どうかした?」
「悠くん?今日学校こない…?」
「あぁ、行かないかな」
「そっか…体調でも悪いの?」
「うん、そんな感じかな」
「わかった、お大事にね」
「ありがとう、じゃあまた」
何も無かった
なんだったんだろう
まぁ可奈のことだから
何も意味はないのかもしれない
さてと
あとは薬の配合だけ、か
準備や片付け、考えごとにふけっていると
もう昼過ぎになっていた
さすがに、少し休もう
僕はベッドで目を閉じた
再び目を開けた時には時刻は午後3時を指していた
