その後3人で家に帰り、3人同じ時間にあのベランダに集まった。
「ねぇ星那、潤、付き合った事学校の皆に内緒にしてもらえないかな。」「どうして?」と二人、「だって……学校1人気がある星那と私だよ?どう見ても星那と釣り合ってないから皆納得してくれないよ……」「他人なんて関係無いよ!って言いたいけど、海那が嫌なら俺は学校前の駅から時間差で降りるよ」「だめだめ!俺が認めた2人なんだからずっと仲良くしてもらわないと!まぁ、恥ずかしがりやの海那が注目される事が嫌なら仕方ないけど、俺に良い考えがあるんだ♪」と言って潤が私達を飛び越えて勝手に私の部屋に入って行った。?!「ち、チョット!ダメ!」と言って止めるのも聞かず、私の数少ないメイク道具を持って、今度は星那の部屋に向かった。星那に誘われ、部屋に入ると潤が私のメイク道具を見て唸っていた。「うーん……はい!決まり!」と言って「明日の文化祭、俺にドーンと任せとけ!」とそれだけ言うとさっさと自分の部屋に行ってしまった。残された私達はとりあえず明日は別々に露店を回ろうって話になった。

朝から文化祭は賑わってて、色々回ろうとしたけど、真央ちゃんに昨日の事を聞かれたので、正直に全部話した。真央ちゃんは「良かったね♪良かった‼」と喜んでくれた。その後2人仲良く露店を回っていると、数m先に星那と数人の男子が一緒に露店を回っていた。笑顔でお互い目を合わせている時、真央ちゃんが「いっけない!そろそろいかなくちゃ!」と言って私を置き去りにしてどこかへ行ってしまった。その時「さぁ!今日のメインイベントが始まるから、さっき声かけられた奴らは中央広場に集まれ-‼」と聞きなれた声が聞こえた。毎年恒例人気投票があるから私には関係ないや。と思っていたら、「月白海那さん、放送室前に来て下さい。」と今度は真央ちゃんの声。どうしたのかな?と思い、真央ちゃんの待つ放送室に行ったら、そこには真央ちゃんと潤がいた。「早く!早く!」と2人に急かされ向かったのは中央広場だった。個室に入れられ、突然潤がメイクを始めて来たから「チョッと!チョッと待って!私は何されるの?」って聞いたら、「昨日、俺に任せて!って言ったでしょ?」と言いながらメイクをしてる手は止まらなかった。「昨日?任せて!って。え?!まさかこの場所で何かするの?!」と聞いても髪を巻く手は止まらなかった。「終わった?次こっち!」と奥から真央ちゃんが顔を出し、潤に急かされ真央ちゃんの方に向かったら今度は服を着せられた。「真央ちゃん、どういう事?!潤と何企んでるの?ここで何始めるの?!お願い教えて‼」と聞くと、「大丈夫!私を信用しなさい‼」と真央ちゃんに言われたけど、自分が今どんな顔をしてるのか、鏡を見れないままあっというまに服を着せられ、頭からすっぽり被せられたマントを着ると、凄く嫌な予感だけしかしなかった。
「さぁ!ここからが本番ですよ!人気投票1位になった2人には後でデートをしてもらいます!」『なんで?!』「今の所の経過は男子1位!白浜星那!」『潤は何考えてるの?!』「女子1位!野風千夏」『2人がデートするって……』考えるだけでも嫌だった。「でも!本職の俺もまだ見て無いよな?そして俺が参加を勧めた女子をもう1人見てから1位を決定してくれ!」と潤が来ていたマントを脱いで歩き出したら、もう凄い盛り上がりで、自信満々で歩いてる潤は本当に格好良かったけど、女子の悲鳴も凄かった。
潤が自分の紹介を終わらせ、こっちに歩いて来た潤は、マイクをもらい「さて、解る人には解ると思うけど、投票に選ばれた3位までの男子はこの子が良かったと思ったらここで告白を許す!勿論3位までの女子はこの場で俺に告白するのを許す!見てみたいだろぅ?」と言いながら私を真ん中に立たせて、「さあ!告白したいだろ?!」と言って私のマントを取った。
…………会場が静まってしまったので、私はまたマントを被ろうとしたら、会場が誰?誰?と騒ぎ始めた。恥ずかしくて、場違いだと思い退場しようと一歩後ろへ下がったら、そこに星那が手を出して皆の前で「付き合って下さい‼」と言ってくれた。それを見て、2位、3位の男子までもが私に「付き合って下さい‼ライン交換して下さい‼」と言ってくれていた。千夏ちゃんは変わらず星那に「付き合って下さい」と言っていたけど、もうどうしたら良いのか良く解らなくて迷っていたら、潤が「さぁ!誰を選ぶか!全員ダメか!」と私の背中を押してくれたので、思わず星那の手を取った。「はい…!ここにカップル成立!おめでとう!」と言った後で、「モデルはダメだろう!ずるい!家の生徒じゃないと参加資格無いじゃん!」とか言い始めてしまった。でも潤は「この子は在学生ですよぉ!じゃあお名前を聞いて見ましょう!」とマイクを渡されたので、「つ、月白海那です」と名前を言った。…………!……うおーッッ!とどよめきが起きて「可愛い!」「だまされたぁー」「化粧した方が良いぞ!」「俺も付き合いたい」とか言ってくれた。そして潤が最後に「ハイハイ、皆静かにぃ。では、ここにカップル成立だぁー!2人にはこのままデートしてもらいましょう!おめでとう!」と言ってくれたので、私達2人は手をつないで、学校の屋上まで走って行った。息を切らし、星那が、「潤のおかげで今日から俺ら公認の仲だな」と言ってくれたので私は「だな」って言って星那の胸に飛び込んだ。私達は学校の屋上でお互い初めてキスをした。潤のおかげで勇気を持てた私は大胆にも「星那!大好き!大好き!」って何度も叫んでた。