月曜日の今日はなんだかやる気が無くて、先生が教室に入って来るのを見た時、これから憂鬱な授業が始まると思うとこのまま素直に授業を受ける気がしなかった私は、窓の外を眺める事にした。校庭では一時間目の体育が始まり、生徒がマラソンを始めていた。その中に何年も話をしていない幼馴染みがいたから私は先生が転校生を紹介している事に気付かず、ずっと幼馴染みを目で追いかけていた。『相変わらずモテてるなぁ…』なんて呑気に考えていたら、突然視界がまっ暗に変わって、驚いた私は視線を上に移すと、先生が怒って立っていた事に気付いた「月白ぉ~先生の授業もう始まってるんですけど!」と言いながら出席簿を私の机で叩いていた。「すいません」と先生に言いながら、もう始まっている授業の教科書を出した。『早速怒られちゃった』と思いながら、何気に隣の席を見たら3ヶ月前から空いてるはずの席に知らない男子が座っている事に気付き、一人で驚いていた。その人は私の視線に気付いたのか「よろしく」とだけ言って先生の授業を聞いていた。前の席に座る親友の真央ちゃんに、小さい声で「私の隣に人が座ってるの。見えるよね?誰か解る?」と聞くと、少し呆れ顔の真央ちゃんは、自分のノートに何か書き始めてこっそり私に渡してくれた。"全く(`Δ´)かおちんの話全然聞いてなかったでしょ?!あんたの隣にいるのは転校生!ぼんやりばっかしてるともう英語教えてあげないゾ!"と書いてあったから、“いつも感謝してます。真央姉さん♪”と書いて渡した。休み時間になり、真央ちゃんが私に教えてくれた。「あの人の名前は北山潤って名前で、昔はこっちの方に住んでた。ってかおちんが話してたよ」と。追加の情報も教えてくれた。普通男子の転校生が来たら、女子は絶対色々聞きたがるはずなんだけど、何故か皆遠巻きに転校生を見て、コソコソ話してるだけだった。『さすがに目が髪で隠れてて、顔が良く解らないし、一人でニヤニヤしてる転校生には気味が悪くて誰も声をかけられないよね。。って私隣の席じゃん!』その事実に気付いた私は早く席替えする事を心から祈った。真央ちゃんが「元気出しなよ。海那に変な事したら私がやっつけてあげるから!」と言ってくれた。「うん、有難う」とは言ったものの心の中は凄く憂鬱だった。