キミの声を聞かせて。




「……ごめん」


そう声をかけると聖琉が顔をあげた。


中学時代いつの間にか聖琉の身長を越していたけど、170cmの俺とは目線が同じくらい。


「ん。大丈夫」


昨日の今日だからか、やけにしおらしいから調子狂う。


「――で、本題に入るけど。昨日のこと。ほんとにごめん」


「えっ?」


彼女は心外だという顔をした。



――リアから何も聞いてないのか?



「会いたくないのわかってたけど、会わせたかった。ちゃんと話をしてほしかったんだ」


「やっぱり、仕組んでたの」



怒ってるのか怒ってないのか、良くわからないけど、

やっぱりリアからは何も聞いていない様子。