「……なんか他校の俺と、お前がいたら、目立つな」
実際周りがじろじろ見てる。
「なに言ってんの! 目立ってるのは龍だよ! 龍は見た目だけは良いんだからー」
「見た目だけってなんだよ(笑)」
いつものやりとり。
これが幸せだ。
聖琉はやっぱり、自分が男子から人気あるって気付いていないみたいだ。
まぁ、こいつが気付くわけないか。
だって、極度の鈍感だもんな。
「……あのさ、リアに悪いし部活行かないといけないから、用事…早く言ってよ」
「リアに悪いって、なんだよ」
「なにそれ!? 悪いって思ってないの!? だって私達……」
そこで聖琉の言葉が途切れる。
下を向いて目線を右にそらす。

