「龍ー!」



思いっきり手を振ってこちらに走ってくる。



――おい、それ揺れてるからやめろ。



って俺は別になんとも思ってないぞ?


けど、違うんだ。


周りの男どもが……


「やべー、あれ見た?」


「ちょーレア(笑) ラッキー!」



――ほらな?



はぁはぁ、と肩で息をしている幼なじみを前にする。


「聖琉……」


「ごめんね、遅くなって。気付いたの遅かったから……」