キミの声を聞かせて。




「リア、これ、明らかに蘭宮高校の方向だよね?

私がこっち方面来たくないの、知ってるよね」



「…………」


「本当に嫌なんだけど。リア、何考えてんの」


「…………」


なおも黙っているリアに腹が立って、私の口調が強くなっていく。


蘭宮高校は龍が通う高校。


今から龍に会う予定なんだから、蘭宮高校に向かうのはおかしくない、とは思う。


けれど、私は蘭宮高校に近付きたくない。