「あ、見つけた。聖琉ちゃん」
と、落ち着いている、という印象を受ける声が、廊下から聞こえてきた。
「す、涼宮君!!」
声のする方を見て、私は驚く。
リアも、一応目は涼宮君の方へ向ける。
「聖琉ちゃん、昨日の俺の試合、見てくれた?」
窓の柵に寄りかかって、教室の真ん中にいる私にカッコいい笑顔で話しかけてくる。
隣のクラスの
涼宮 恭哉[スズミヤ キョウヤ] 君。
周りからは『キョウ』ってあだ名で呼ばれてる。
そのルックスと明るくて優しい性格と、2年生ながら男バスのエース、
その上、何と言っても185cmの高身長!
という理由で女子からモテモテの、私のアイドル的存在。

