キミの声を聞かせて。




――やっぱり、告白っぽい雰囲気だったもんな。



手嶋さんが取られる。



そう思った瞬間、俺は無意識に手嶋さんと涼宮とかいうやつの会話を遮って、

その場から手嶋さんを連れ去っていた。



『ま、待って……!』


彼女の大きい声で我に返り、気がついた時には彼女の手首を強く掴んで、

公園から離れた所まで来ていた。



『あ……涼宮君、置いてきちゃった』


彼女が『涼宮君』って言った。


それだけで腹が立った。