キミの声を聞かせて。




「私、キョウに好かれる聖琉が羨ましくて……」


なっちゃんが私と目を合わさずに泣きそうな声で言う。



――わかってる。なっちゃん涼宮君のこと、好きなんだもんね。



「妬んでも変わらないってわかってたんだけど、

キョウが聖琉に告白しそうなとこ見ちゃったら……」



――妬まれてたんだ。



あの時の莉華の黒い声は、妬みから。


やっぱり涼宮君と話してたからだったんだ。