キミの声を聞かせて。




「あ、うん。バイバイ……って、俺"達"……? わわっっ」



川谷君の言った『俺"達"』って単語に違和感を持っていると、

いきなり手首を捕まれ引っ張られる。



「え? 川谷君待って……」


「暗くなったから送ってく」



――お、送ってく……!?


うそ、こんなずっと夢見てたこと……。



――っていけないいけない。


もう……好きって気持ち消さなきゃ……いけない……のに……。



涼宮君はずっと黙ってて、告白の返事ができないまま、

どんな顔してるか確かめるのが怖くて振り向けなかった。