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中1の春、皆より一足遅く、私は吹奏楽部に入った。



新入生は皆、もうすでに自分の楽器が決まっていて、

私は残り物の楽器を担当することになった。



それは不人気とかではなく、条件が――


高身長であること。



私にぴったりの楽器であったし、私もすぐにその楽器が大好きになる。



その楽器の名前は――


コントラバス。



弦楽器の中で最も大きく、最も低音であり、吹奏楽の中では基音となる重要な楽器。