キミの声を聞かせて。




――なっちゃんの、声。



この部屋は、女バスマネの私、男バスマネのなっちゃん、

女バス2年の莉華、珠奈(マリナ)、雪希(ユキ)と1年生の部室だ。



1年生はもうすでに帰っている様子で、私を除く4人がダベっている様子。


「聖琉ちゃんってさー、あれ、天然なの?」


なっちゃんの可愛らしい声が響く。


「なわけないじゃん。媚びてるんだよ、男子に」



――!?



莉華が不服そうな声で言った。


「あー、わかるかも。っていうか元々私の苦手なタイプだし?」


大人しい性格のはずの珠奈までが黒い声。