「まあ,でもうちも進学校だし,馬鹿ではないだろ。」



「萌璃は数学以外は天才だよね」



「数学は赤点だけどね。」



千代と佳代が口ぐちに言う。



「だってわかんないんだもん。」





「巧は数学天才だよ。萌璃ちゃん巧に数学教えてもらえば?」
犬史くんが言う。




「そうだねえ。萌璃教えてもらいなよー!!!」



「え,でも。」



「大丈夫大丈夫。こいつ,だいたいいつも暇人だし。」




「暇人ゆうな,おまえも暇人だろうが。」



「め,迷惑でしょ…」



ガタン!!!



「め,迷惑じゃない!!!」



巧くんがいきなり立ち上がってそう言った。





「そうなの?」



「う,うん!!!」





「んじゃあ,巧くんが暇なときにでも教えてくれる?」




「も,もちろん!!!」



うわあ,数学できなくて困ってたんだよねえ。



嬉しいわぁ☆




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