ボーッとしていると左ポケットが震えていた。


左ポケットから震えているものをだした。


違う担当の同僚であり友達からの電話だった。


応答すると、いきなり泣き出した。


とりあえず落ち着かせてから



「どうしたの?」



と優しい声で聞いた。


落ち着きを取り戻したものの、震えた声で


「優子どうしよう…。『死神』からのクレームが来ちゃった…。


もうダメかもしれない。どうしたらいいのかわかんないよ…。」


と言われ、なんと言えばいいかわからず、ずっと無言になってしまった。



『死神』とは《神様》とは真逆で相当きついクレームをする。


例えば、【〇〇会社の□△アプリはWi-Fiを簡単に繋ぐなど言っているが、実際は容量を重くし、繋ぐというよりも阻止している。


もしかしたら偽会社かもしれないので気をつけて。】



など書いている。 


そのクレームのせいでアプリは消す羽目になり倒産する会社を何社も見てきた。