美月~大切なあなたへ~




龍心先生の地元の町に入って少し歩いた頃、先生が口を開いた。





「親御さんには何て言ってきたんだ?」







『こっちの町の友達と会うって…』





“友達”ってところは怪しいけど、嘘はついてない。





「………“友達”ねぇ。


てゆーか、なんでお前はそんな後ろを歩いてんだ?」



『へ?』






一瞬“友達”っていう言葉に怪しい笑みを浮かべた先生は、足を止めて振り返った。





私は先生の五歩後ろで立ち止まった。





『いや、あの……別に……えっと……』





隣を歩くのは気が引けるし、ずっと喋らないから気まずかったし…




決して嫌な訳ではないけど、何か言ったら言い訳みたいだし…





「くっくっくっ……


気遣わなくていいから隣においで。」





なんか笑われた……。




でも、隣歩いていいのか…。







なんか………





嬉しいな…………。