美月~大切なあなたへ~




「俺も…初めてお前に会ったとき、全部見透かされてる気分になった。

俺が人と深く関わらないことも、俺の気持ちも、後悔も未練も全部。」






『……………。』






「………もうすぐ夏休みだな。」





『ふぇっ!?』





この空気で夏休み!?





「夏休み…












俺にお前の時間を貸してくれないか?」











時間を………



“貸す”………?







私が顔を歪めていると、


フッと笑った龍心先生。






「お前にしか頼めないんだ。


いや、お前にしか頼みたくないんだ。」







ドキ。






いやぁ……




先生が生徒にそんなこと言っていいんですかねぇ…。





ドキドキが治まらないんですが…。







「頼みごとっていうのは…」








ドンドン!!






『!?』







びっくりしたぁ…





「誰だ?」






ちょっと……



いや、かなり不機嫌になった龍心先生は、


いきなり誰かに叩かれた、分厚い放送室のドアにしぶしぶ向かった。







まぁ、ここで無視したらまたややこしいことになりそうだし…。