「彼氏いるんだったらこーゆーことすんなよ、迷惑」



そう言って冷たい目で見てくる。



「……彼氏?」



私はそんな人いないんですけど…



「とぼけてんじゃねーよ!!」


「篠宮く…」



篠宮くんの腕を触ろうとして



「触んな!」



と怒鳴られる。




そして歩き出す篠宮くん。



「あ…待って下さ……


……………っ…」



歩きたかったが右足首が痛くてついていけない。



「篠宮くん…」





なんでですか?




私、彼氏なんかいませんよ?




私の恋は、


これで終わってしまったんですか?



痛いはずの右足より、心の方がずっと痛い―――…