「えっと…さっき聞いたの。
あの……ごめんなさいっ!」
彩名が首が取れそうなほど勢いよく頭を下げる。
「お姉さんなんて知らなくって……
しかも言いたい放題言って……」
彩名が下を向きながら話す。
彩名にこんなにしんみりされると、なんか困る。
「あー
普段俺って彩名にあぁ思われてんだなって思ったよ(苦笑)」
「違っ……」
俺の言葉に彩名は思わず顔を上げる。
あ…
なんか……
今なら告えそう。
「俺さぁ…
彩名のこと、妹だと思ってたんだ」
「夏先輩…?」
彩名が顔を上げて目を合わせてくれたから今度は俺が話し始める。
「彩人の、親友の妹だってずっと思ってた。」
でも……
「でも、いつの間にか妹じゃなくって、1人の女のコになってた。」
そう1人の女のコに。
「彩名。
俺、彩名が好きだ。
付き合ってくれ」

