その瞳をこっちに向けて



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 一応の身仕度を終え玄関へ顔を出すと、靴は履いたまま玄関の床に腰を下ろしていたらしい中畑先輩の顔が私へと向く。


「出来た?」


さっき暴言を吐いたのに、全く気にしてないかの様なふわっとした笑み。


そのせいで、中畑先輩の言葉が悪かった筈なのに私の方の罪悪感が半端ない。



ここは自分の罪悪感を減らす為にも、少し謝っておくのが得策かも。



そう思うと、目線を中畑先輩から床へと移し口を開いた。


「はい。その、……さっきは少し言い過ぎたかもです」

「別に。あんなの気にしてねぇよ、バーカ」


シシッと白い歯を見せて笑う中畑先輩は本当に気にしていないといった感じだ。



まっ、私に何言われようが中畑先輩が気にするわけないっていう。

だってこの人、……私の事嫌いだからな。



「そうですよね。中畑先輩って図太い感じしますもんね」

「まっ、ストーカーするお前の図太さよりましだけどな」

「うっ……」


言い返せない自分が情けない。


そして、このまま話を進めると明らかに自分にとって部が悪いのなんて目に見えている。


だから、仕方なしにそそくさと白のパンプスに足を突っ込むと、

「ほら、出掛けましょ!」

そう言って玄関のドアへと手を掛け強引に話を切った。