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ピンポーン……、ピンポン、ピンポン、ピンポン、ピンポン……。
家の中に響き渡る連打された呼び出し鈴の音。
それに顔の血の気が退くのを感じながらも、慌てて玄関へと向かう。そして、そっと玄関ドアを開けた。
「鞄のお届けですけども」
ズイッと私の前に差し出された鞄は、私が学校に忘れたままだったもので。それを持ってきてくれたのは、我が親友の鈴菜だ。
ただ鈴菜は不機嫌極まりないらしく、眉間の皺が半端ない。
「あ、ありがとう。鈴菜」
鈴菜から差し出された鞄を受け取るも、鈴菜は不機嫌な顔のまま、更に私に鋭い視線を向ける。
「で、私が考えた作戦をあんな結果にした理由を聞こうかしら」
「は、…はい」
いつもよりもワントーン低い声で吐かれたその言葉にビクつきながらも、真相を話す為に鈴菜を家へと招き入れた。



