九条くんは、王子様




「風邪、引いてるのに、相笠さんが、来てくれたことが嬉しくて…つい部屋の中に、入れたりして……本当にごめん」



九条くん…な、なんて、いい人なんだ

もはや、神々しいよ…


「九条くんは、全然悪くないよっ!!!まるで、九条くんは、神様のような優しさ!」



……


「えっ俺が? 」


九条くんは、顎に手を当て、爽やかな笑顔で笑う


「ありがとう、でも、俺は、相笠さんが思っているより優しくないよ」


え…


「ほら、今だって、俺は何考えてるか分かんないよ…、このまま相笠さんを押し倒しちゃうかも」


え……え、えーっ!

九条くんの行動に全く思考回路がついていかない

それに、九条くんを近くで見ると、顔が綺麗すぎて…ドキドキしてくる

だめだめ!友達なのに…っ



「じょーだん」


そう言って、九条くんは、パッと離れていく


「相笠さんが可愛すぎるから、ちょっと意地悪した」


ふぅ…じょ、冗談かぁ
びっくらしたぁ…