「く、九条くん…ごめんなさい」
私は、こちらに向かってくる九条くんの方向に正座して謝る
「急に、どうしたの?」
九条くんは、ガラス素材の机に、紅茶の入ったカップを置いて、私を不思議そうに見つめる
「だって…九条くん…風邪引いてるじゃんか」
「あぁ…、大したことないよ、それに、相笠さんのせいじゃないし」
絶対、わたしのせいだよ
それぐらい、馬鹿な私でも分かる…
九条くんが、もしかして、水族館で言った私のワガママのせいで、風邪を引いてるんじゃないかって…朝から、心配してたし…
「いや、謝罪しないといけないのは、逆に俺の方だよ」
え…

