九条くんは、王子様


そりゃ、そうだよね…


私は、何も言えず下を向くと

九条くんにグイっと腕を掴まれ、そのまま人混みの中をかき分けるようにして私は、演説ステージの裏に連れられた





「相笠さん…、何があったの?」

そう呟く九条くんの表情は、乱れた前髪に隠れて、よく見えない

きっと、怒ってるよね


「ごめんなさい!イギリスまで来て、め迷惑だったよね」



「でも、わたし九条くんに会いたくて会いたくて仕方がなくて…、わたし九条くんがいなきゃ…」



チュ


九条くんは、私の腕を身体に引き寄せると、唇にキスをした


「ん…く、九条くん」



「ごめん、もう我慢の限界」