………… 会場で九条くんを見つけると、その華やかさに、なかなか声をかけれないでいた 「なんか…別次元の人みたい…」 モデルのような長身を、より引き立てるスーツ、いつもより綺麗に整えられた髪は、前髪だけ流してあって、大人っぽい感じが、九条くんに凄く似合っている その姿に煩く音をたてる心臓を押さえながら、小さな声で名前を呼ぶ 「く、九条くん…」 名前を呼ばれて、振り返った九条くんは、私のことを見ると、心底驚いた顔で固まる