九条くんは、王子様



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私は、九条くんに呼ばれて図書室へ来ていた



「相笠さん」


「う、うん!!」


「俺…イギリスへ帰る事になった」

「え…?」



「急にごめん…、もう、あそこへは、帰るつもりは、無かったんだけど…」




『……ごめん』




九条くんは、それ以上言わなかった

また唇を噛んでる…。


きっと言えない事情があるんだ…