Unfair love


「えっと...おはようございます、今泉と申します。えー、介護という仕事に就くのは初めてで、まだ何にもわからないのでたくさん迷惑かけると思いますが、皆さん宜しくお願いします。」


今泉さんはそう言って、お辞儀をした。そしてまた皆からの拍手が起こる。


(あ、介護は初めてなんだ...)


じゃあ指導頑張らなきゃなぁと思っていると、今泉さんと目が合う。


私は主任にバレないように軽く微笑むと今泉さんも少し恥ずかしそうに微笑んだ。


「お2人共ありがとうございました。では以上で朝礼の方を終わらせて頂きます。皆さん今日も宜しくお願いします。」


主任がそう言うと皆は「宜しくお願いします」と応答し、各々の仕事に就く。


(よし、私も気合い入れて行くぞー!)


「あ、青柳さんちょっといいかしら?」


「? はい、何でしょう?」


「実は今日指導するはずのチーフが熱出しちゃってね...あたしもこれから研修に行くから早速だけど今日1日指導お願いできないかしら?今日フリーにしてあるから」


「あ、はい。分かりました。」


「本当に青柳さん戻って来て嬉しいわぁ...じゃあ頼んだわね。」


そう言って主任が去っていくと、今泉さんと2人きりになってしまった。