言っても…いいですか?

……ーカチャン

そんなドアが閉まる音で目が覚めた。

きっと先輩と私の様子を見に来た看護師さんだったんだろう。

そう思いながら目を開けると目の前には、真っ白い天井

あぁ、ここは病院なんだと気付かされる。

すると、何故か右手が暖かく動かせないことに気が付く。

横に顔をかたむければ先輩がいた。

えっと…村田先輩だ!

たぶん、記憶は消えてない。

そういえば村田先輩は、きっと付きっきりでここに居てくれてるんだろう。
"ありがとうございます。"

そう思いながら、頭を撫でていると"んんっ"と言いながら先輩が頭を撫でていた私の片手を握り「ねお?」と俯いたまま聞いてくる。

だから、私は両手を先輩に取られた状態で答える。

「そうだよ。先輩、ここに居てくれてありがとうございました。
 一人だともの凄く寂しくて、怖かったと思います。
 心配かけてすいませんでしたっ、」

ズッズズッ…

先輩が泣いてる。
あぁ、また先輩を泣かせちゃったよ。
ごめんなさい、先輩。
私が弱かったから怪我したんだよね…

そんな事を考えてたら、口には出してなかったはずなのに
「ねおは、何も悪くない。
 俺が出てきたせいで、ねおが怪我した。
 ごめんな。

 それと、ねおこんな時に言うことじゃないのは分かってる。
 でも、言わせてくれ。」
 
そう言って、私が返事するまで待ってくれる先輩。

「うん。」

「ねおの告白すごい嬉しかったんだ。
 でも、俺から告白するつもりだったんだよ。
 ねおに先越されちゃったよ笑
 ねお、大好きだよ。
 もうこれからは、こんな事が起きないよう俺が守るし、部員にも被害が行かないようにする。
 だからねお、俺と付き合ってくれませんか?
 俺、一生かけてねおを守り抜くことを今この場所で誓います。」

「……っ こんな私が彼女でいいのか分からないけど、でもお願いします!」

「おう、まかしとけっ!!」

あー、もう涙が止まらないよ…!
両想いだなんて、思いもしなかったよ。
嬉しすぎて…
夢みたいだよ泣