ゆえん

 

本当に良い天気で、カフェコーナーに客もおらず、一人取り残されたような気分になった私は、店の正面ドアに行き、外に出てみた。

雲一つない青空が広がっていた。

駐車場の隅にはコスモスが美しく咲いている。

以前は道に咲く花に目が行くことがなかったように思う。

私はやはり病んでいたのだろうな。


店と自宅が近いので、冬真さんはよく自分の車を店の駐車場に置いたままにして、歩いて自宅と『You‐en』の間を行き来している。

今日も店の駐車場には冬真さんの白い車が置いてあった。

店に客が来ていないので、車は冬真さんの車だけだと思い込んでいた私は、冬真さんの大きな車の横に、シルバーの軽自動車が停まっていることに気付いたのは、背伸びをした後だった。