瞳さんが警察に事情を話したことで、犯人は簡単に見つかった。
瞳さんの勤め先であるレストランの常連客で、瞳さんに付き纏っていたらしい。
瞳さんはやんわりと断っていたつもりだったらしいが、それを相手に感じ取ってもらえず、その男は勘違いして瞳さんの長い髪を触ってきたりしていた。
瞳さんは考えて、素っ気無い態度を取ることで離れてもらえるのでは、と思ったらしい。
それが逆効果だったらしく、自宅にまで押しかけてきたのだ。
まずは二十四日に話し合ったつもりが、男は逆上し、捨て台詞を吐いて出て行った。
そして男は翌日の二十五日に、ハサミと紐を持って、またアパートにやってきたのだ。
怪我をしたものの、髪を切られただけで済んだのは不幸中の幸いだと、警察は瞳さんに言っていた。

