どうして私を連れてきたの?



別れようって、
そう一言、言ってくれたら
私は別れるよ…

これはあまりにも残酷
私は嬉しそうな社長の顔を
見ていられず
静かに公園から出た


知らない住宅街
来た道を戻るしかない

社長の車が見えてきた
問題ここからだ


そう思っていると
私の腕はまた掴まれた


「な、何で…勝手に行く…の?」



走ってきたのだろう
社長の息は上がっている



『すみません、私は必要ないかと思いましたので、帰らせて頂こうかと…』



そう、私は必要ない
社長の腕を払えおいとしたが
全く離してくれず


『社長っ!』


私の訴えは通用しない
社長はまた何も言わず
私を助手席へと追いやる


何が何だか…本当にわからなくなってきた

社長はどうしたいの?
私は…
これ以上、傷つくのは嫌だ