「澪ちゃん!どういうこと?ちゃんと絢斗と話そう!」



いつも優しくて、冷静で
社長や社員が仕事をしやすく振る舞ってくれる優さん
そんな優さんを崩すのは藍さんだけ

けど、今は…かなり慌てている
こんな優さんを藍さんがいない場で見るのは初めてだ


それでも…



『優さん、もう無理なんですよ。昨日の社長を見て気がついたんです』


あの泳いだ目、
ハッキリしない態度
あれが何よりも決め手だ


「それでも絢斗と話そう、あいつも何も言わないのも、何かあるのかもしれないだろ?だから、」



『優さん』



必死になって話し合おうという優さんに
私は書類を差し出した



『確認しました。次の会議に議題としてあげるということでいいですか?』


あ、うん、と優さんは書類を受け取った
もうこの話は終わりと
私はパソコンを開いた