「絢斗と何があったの?」
お風呂から上がり
藍さんが用意してくれたココア
そのお陰で、落ち着くことができた
口に出したくないって気持ちもあったが
藍さんのところに来た時点で
言わなきゃいけないのはわかっていた
だから、隠さず
パーティーで見たことを伝えた
「女?」
藍さんは眉をひそめながら
私の話を聞いてくれた…が、
かなり不機嫌だ
私は致命的なコトを思い出した
短大時代、優さんが学祭に遊びに来た時だ
優さんは藍さんの所へ向かう途中に、女子に囲まれてしまったことがあった
優さんは優しいから
やんわり断っても女子達は怯むことはなく
腕を取られたりと、大変だった
それを見た藍さんは
「別れるっ!」とかなりご立腹で
仲直りするまで半年もかかったのだ

