Savior-社長は救世主-ⅱ




『お疲れ様です』



椅子に座り天を仰ぎ
頭の後ろで手を組んでいる社長

かなりお疲れな様子
見かねた私は社長と優さんにコーヒーを淹れ机に置いた



「んー、ありがとう」


その声だけでわかる
かなりお疲れだ



優さんの机に戻ったコーヒーを置き
席に戻ろうとしたら
椅子に預けていた身体を起こし
社長がいきなりパソコンに向かい始めた


定時なんかとっくに過ぎている
二人が戻ったら帰ろうかと思っていた
だから、帰ろう


途中にしている仕事を片付けようと
パソコンに向かうと
新着メールが届いていた



【今週は夕飯はいらない】




社長からのメールだった
今週は、ってなに?
ごめんの一言もないわけ?

なんか、ムカつく…
残った仕事もそのままにし帰る事にした



『お先に失礼します』


「澪ちゃん?え?あ、おつかれ」


優さんは驚いた顔をしていた
私が社長と一緒に帰ると思ったのだろう