Savior-社長は救世主-ⅱ



絢斗の言葉に耳を疑った
えー、と
絢斗が言うには…

私に男がいて、その人の会社で働きたいから辞めたい…と?


『…新しい男の、会社って?』


「あ?前に見たんだ、澪と男が仲よさそうに話しているの…だから、」


私が…男と?
仲よさそうに?
誰だ?いつだ?


私が腕を組み考え始めた
いつだ、いつだ…


「3週間前の土曜だった。あと、1週間前の土曜日もだ」


指定された曜日に、私はギクリとする
その日は確か……


それにしても、男の人と話したかな?と考えてしまう



『…あっ!』


ある事を思い出した
絢斗は勘違いをしていることに気がついた



『絢斗、それは勘違いだよ。確かに男の人と話した。けど、あれは知らない人』


誤解を解こうと説明するが
絢斗の眉間のシワは寄りっぱなしだ