絢斗を追いかけると
絢斗は寝室にいて、着替えていた
『言わなかったのは、ごめん。忙しいの、わかってたから…なかなか言えなかったの。だけど、気がついてたなら言ってくれても良かったのに、』
そう言って、絢斗の上着に手をかけると
私の手から奪い取るように上着を取る
「…で?別れるんだろ?澪が望むなら俺はいいよ。……俺は澪が幸せなら…」
…え?なに?何を言っているの?
わけがわからない
絢斗と別れる?
『ちょっと、待って?、なにそれ?絢斗は私と別れたいの!?』
何故そうなるのかが、わからない
私の言葉に絢斗は驚いた顔をしている
「何って…、辞めるんだろ、仕事」
『辞めたい、です』
「辞めて、他の会社…行くんだろ?新しい男の…会社に」
……は、い?

